筋トレと有酸素運動を両方やる場合「どちらを先にやるべきか」と迷っている人は多いと思います。
結論から書くと、「どちらでもOK」です。ぼくの経験上、どちらを先によってもあまり効果は変わらないと思います。
しかし、これでは身も蓋もありませんので、もう少し詳しく書いていきましょう。
もし、1回のトレーニングで筋トレと有酸素運動を両方やるのなら、各人の目的に合わせて順番を変えると良いでしょう。
目的は以下の4つに分けられると思います。
- 筋持久力を付けたい
- ダイエットしたい
- バルクアップ(筋量UP)したい
- 筋力を増やしたい
筋持久力を付けたい
筋持久力を付けたいのなら、有酸素運動を先にやるのがおすすめです。
しかし、この場合の筋トレで扱う重量も軽度~中程度のものにして、1セット当たりのレップス数(反復回数)を多めにするのが良いでしょう。
具体的には以下のようになります。
- 扱う重量;MAXの30%から50%程度
- 1セット当たりのレップス数;20レップス以上
基本的には1セット当たり20レップス以上反復できる重量をセットすることになるので、かなり軽めの重量設定になります。
最大何レップス程度までOKなのか?
上限に決まりはありませんが、もしできるのなら100レップス程度は一度は経験してみると良いかもしれません。
「100レップス法」というトレーニングがあるのですが、個人的にはレッグプレスでよくやりました。
なぜなら、私の場合、大腿四頭筋は高レップスに反応しやすかったからです。
最後の1セットをレストポーズ法やダウンセット法と併せて、100レップスやることが多かったです。
筋持久力を付けることが目的の場合のおすすめルーティン
- 有酸素運動
- 筋トレ(軽~中重量×高レップス)
- プロテイン(筋トレの直後)
ダイエットしたい
ダイエットで大切なのは、以下の3点。
- 基礎代謝が高い状態を維持すること
- 筋量を落とさないこと
- 体脂肪率を下げること
基礎代謝が高い状態を維持すること
基礎代謝を上げるためには、朝一のタイミングで筋トレと有酸素運動をやるのがベストのタイミングとなります。
なぜなら、朝一で運動を行うことで代謝が一気に上がり、その状態をより長く維持できるからです。
もし夕方から夜にかけて運動を行った場合、床に就くまでの時間が短くなるため、せっかく運動によって基礎代謝が上がってもその恩恵が小さくなってしまいます。
従って、ダイエットが目的なら朝一のタイミングで運動(筋トレと有酸素運動)を行うようにしましょう。
基礎代謝量
基礎代謝量とは、安静時の生命維持活動(呼吸や内蔵運動など)において必要とされる最低限の熱量のこと。基礎代謝量は加齢とともに低下する傾向がありますが、筋肉量に比例するので基礎代謝量を上げるためには筋トレによる筋肥大が大切です(参考記事;筋トレと有酸素運動の順番とその効果)。
筋量を落とさないこと
ダイエット中に筋量を落とさないためには、筋トレはマスト(必須)です。
中程度以上(MAXの50%から70%程度)の重量を扱うようにします。
レップス数は10回前後を目標にすると良いでしょう。
体脂肪率を下げること
体脂肪の燃焼効果を高める方法の一つが、先ほどご説明した「基礎代謝を上げること」です。
また、脂肪燃焼のためにはある程度の有酸素運動は必要になります。
ここで、「筋トレと有酸素運動のどちらを優先させるべきか」というご質問にお答えしたいと思います。
筋トレが先、その後に有酸素運動
やはり、ここは筋量維持を優先させた方が良いでしょう。
ダイエットではやみくもに体重を落とせばよいというわけではありません。大切なのは徐脂肪体重を減らすこと。
ここで筋量を落としてしまうと、「ヨーヨーダイエット」となってしまい、リバウンドする可能性が高くなります(リバウンドした後はダイエット前よりも(同じ体重でも)体脂肪率が上がっているという最悪な状況)。
よって、筋トレでがっちり筋量を維持(または増量)させ、その後に有酸素運動でさらに追い込むというのが理想的です。
プロテインを摂るタイミング
プロテインは筋トレと有酸素運動を共に終えた後に摂るようにします。
間違っても、筋トレの後にプロテインを摂らないようにしましょう。
筋トレによって、せっかくグリコーゲンを枯渇させた状態です。このタイミングでの有酸素運動では、体脂肪燃焼の効率が高まっています。
なぜなら、身体の中のグリコーゲンが筋トレで使い果たされているので、有酸素運動では脂質もしくはタンパク質が主なエネルギー源となります。
しかし、筋トレ後のタイミングでプロテインを摂ってしまうと、脂質(この場合、体脂肪)が使われる割合がその分減少してしまいます。
そしてもう一点。有酸素運動を終えてすぐのタイミングではなく、1時間後に摂るようにします。
なぜなら、有酸素運動を終えてから1時間は、何もしなくても体脂肪燃焼モードとなっているからです。これを活用しない手はありませんね。
もし、有酸素運動を終えてすぐにプロテインを摂ってしまうと、せっかくの体脂肪燃焼モードの効力がなくなってしまいます。
ダイエットが目的の場合のおすすめルーティン
- 筋トレ
- 有酸素運動
- プロテイン(1時間後)
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バルクアップ(筋量UP)したい
バルクアップしたいのならば、言うまでなく筋トレがとても重要です。
しかし、有酸素運動もがっちりやらなければなりません。これは意外に思われるかもしれません。
その理由をご説明します。
バルクアップに有酸素運動が必要な理由
有酸素運動の最大の効用は持久力の向上ですが、それだけではありません。
組織学的には「血管の発達」があります。
有酸素運動により血管が発達することで、筋肉への血液供給が増加します。つまり、筋肉へより迅速に大量のアミノ酸を供給することが可能になるのです。
つまり、バルクアップのためには「血管を発達させること」が重要なカギを握っています。
これは、バルキーなボディビルダーを見ても明らかです。筋肉が大きいだけでなく、筋肉の上を太い血管が縦横に走っています。
筋トレと有酸素運動のタイミング
バルクアップしたいのであれば、有酸素運動はマストであることが理解していただけたと思います。
それでは、筋トレと有酸素運動をどのように組み合わせるべきか?
おすすめは、筋トレ⇒有酸素運動の順番です。
先述したように、バルクアップしたいのであれば筋トレをプライオリティにするべきです。
身体がフレッシュな状態で筋トレで全力を出し切り、そこからさらに有酸素運動で追い込むというのが理想的です。
筋トレの直後にBCAA(分岐鎖アミノ酸)を摂り、すぐに有酸素運動を行うようにしてください。
有酸素運動を終えて1時間経過したらプロテインを飲みます。
バルクアップが目的の場合のおすすめルーティン
- 筋トレ
- BCAA
- 有酸素運動
- プロテイン(1時間後)
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筋力を増やしたい
ずばり、結論から書きます。
筋力を増やしたいのであれば、有酸素運動はやらなくても構いません。
有酸素運動で無駄なエネルギーを使わず、100%筋トレに集中するのがおすすめです。
筋トレでは基本3種目(ベンチプレス、デッドリフト、スクワット)を中心に行うようにします。
腕(上腕二頭筋と上腕三頭筋)と肩はやる必要はありません。なぜなら、基本3種目(コンパウンド種目)を行うことでこれらの筋群は十分に刺激されているからです。
また、トレーニング頻度も週1で十分です(基本3種目をそれぞれ週1という意味)。
筋力アップが目的の場合のおすすめルーティン
- 筋トレ(基本3種目のみ)
- プロテイン
まとめ
いかがでしたでしょうか?
個々の目的によって、筋トレ、有酸素運動、プロテインのタイミングについて、理解していただけたと思います。
後は自分自身の身体を使って検証作業をしてみてください。
以下に概略をまとめておきます。
目的 | おすすめルーティン |
筋持久力 |
|
ダイエット |
|
バルクアップ |
|
筋力 |
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