プロテインは水で割るべきか牛乳で割るべきか?【メリット・デメリットを解説】

プロテインは水で割って飲みますか?それとも牛乳で割って飲みますか?水なのかそれとも牛乳なのか、どちらの方が良いのか迷っている人もいると思います。

本記事ではそれぞれのメリット・デメリットを説明していきたいと思います。ちなみに。私は「プロテインは水で割る派」です。

それでは、本題に入ります。

プロテインを水で割って飲むことのメリット・デメリット

水は手間がかからない

プロテインの水割りの方が、圧倒的に手間がかかりません。牛乳の場合、長時間常温で放置しておくと腐ってしまうこともあるので、持ち運びには手間になります。

特に夏場に筋トレ直後にジムでプロテインを飲みたいという場合、わざわざ保冷剤と牛乳を用意するのはかなり面倒です。

従って、手軽さという点では、水の方に軍配があがります。

プロテインの水割りの方が消化・吸収が早い

筋トレ直後や朝起きてすぐのタイミングでは、タンパク質の素早い消化・吸収が必要です。

特にホエイプロテインは消化・吸収が素早いことがそのメリットです。せっかくのこのメリットを活用しない手はありません。

先にも書いたように、筋トレ直後はなるべく早急にタンパク質補給をしたいですね。素早い補給だけでなく。消化・吸収も素早い方が望ましいです。

従って、特に筋トレ直後のプロテイン補給では、牛乳ではなく水で割って飲むことをおすすめします。

筋トレ直後はホエイプロテインの水割りの一択
Jarrow Formulas, ホエイプロテイン (908 g)
ホエイプロテインは分岐鎖アミノ酸(BCAA) (イソロイシン、ロイシンとバリン)が豊富な自然の供給源です。Jarrow Formulasホエイプロテインは1さじ(23 g)で約4 gのBCAAを提供し、1グラム当りの量で市販品の中で最高クラスのBCAA供給源です。Jarrow Formulasホエイプロテインは必須アミノ酸が豊富(1回分≥8.5 g)で、卵と同等で最高クオリティのタンパク質供給源の1つになっています。

水の方がプロテインが溶けやすい

これもプロテインの水割りのメリットです。以前と比べると最近のプロテインは溶けやすくなっていますが、牛乳に比べると水の方が断然溶けやすいです。

逆に牛乳だとシェーカーではなかなか溶けてくれないこともあります。ミキサーを使えば問題は解決しますが、外出先ではなかなか面倒ですね。

水はカロリーがゼロ

特にダイエット中の場合、余分なカロリー摂取はしたくありません。牛乳にはタンパク質以外にも糖質や脂質も含まれているので、その分カロリーが高くなっています。

その点、プロテインの水割りでは、プロテインパウダーのカロリーだけになるので、1回の摂取カロリーは低くなります。

ただし、増量期のビルダーや太りたいという人の場合は、これがデメリットとなります。

プロテインを牛乳で割って飲むことのメリット・デメリット

牛乳にはビタミンやミネラルが豊富に含まれている

牛乳には三大栄養素以外にもビタミンBやD、またカルシウムなどが豊富に含まれています。そして、これらの栄養素はタンパク質の吸収率を高めることがわかっています。

プロテインパウダーの中にも、ビタミンやミネラルなどの微量元素が含まれていますが、やはり自然食品の方が吸収率は高いです。

牛乳にはカゼインプロテインが含まれている

牛乳のタンパク質は、ホエイとカゼインです。従って、牛乳からホエイを抽出したものがホエイプロテインになります。

ホエイプロテインは胃腸への負担が少なく、消化・吸収に優れたプロテインです。
一方、カゼインプロテインはホエイプロテインに比べ、消化・吸収に時間がかかります(Timed release=タイムドリリース)。

つまり、カゼインプロテインの場合、摂取してから完全に消化・吸収されるまで時間がかかります。

従って、早急なタンパク質補給を必要とする筋トレ直後には不向きなプロテインとなります。
この点ではホエイよりも劣っていると言えるでしょう。

しかし、カゼインプロテインのこの性質はメリットにもなり得ます。
少しずつタンパク質が血中に取り込まれていく(実際はアミノ酸)ので、就寝前に摂取しておくことで寝ている間中、少しずつタンパク質が供給されるからです

従って、ホエイプロテインの牛乳割りは夜寝る前がベストタイミングと言えるでしょう。
ただし、ダイエット中の場合は寝る前に余分なカロリー摂取はタブーですので、水割りがおすすめです。

また、今はカゼインプロテインが入手可能です。
寝る前にタイムドリリース型プロテインを試したい場合は、カゼインプロテインを水割りで摂ることも可能です。

Optimum Nutrition, ゴールド・スタンダード, 100% カゼイン(907g)(商品リンク)
タンパク質は、運動前や筋肉の回復を促進する運動直後にとり、素早い吸収が理想とされていますが、数時間のあいだ食べ物をとることのない就寝前など、消化・吸収が遅くてもより多くのメリットをもたらす場合があります。カゼインプロテインは酸に対する感受性が良く、胃の中で濃縮されやすい物質です。他社のタンパク質製品と比較してGold Standard 100% Caseinは、より多くの時間をかけてアミノ酸へと分解します。また本製品は人工香料、甘味料、合成着色料を一切使用せず、徐放性に優れたカゼインミセルからとられたタンパク質のみを使用しています。

ちなみに、ソイプロテインもタイムドリリース型のプロテインです。

最後にもう一点付け加えたいと思います。
それは、カゼインプロテインに対してアレルギーを持っている人がいます。

カゼインプロテインを飲むと下痢をしてしまう人は、その可能性がありますので、その場合は牛乳ではなく水割りをお勧めします(もし味が欲しい場合は果汁のジュースなどで代用してください)。

牛乳には乳糖が含まれている

牛乳に含まれている乳糖が腸に届くと、腸内細菌によって水素が生成されることがわかっています。

水素には活性酸素を除去する作用があります。
つまり、水素は抗酸化作用を持っています。

活性酸素は様々な病気の元になると言われています。
水素はその活性酸素を除去してくれるのですから、病気の予防には大変有用な物質なわけです。

乳糖は腸内で抗酸化物質の水素を発生させる
活性酸素とは強い酸化力を持った酸素のことであり、過剰な活性酸素は「老化」や「病気」の元になると言われています。健康のためには、なるべく活性酸素が少ない体内環境を作ることが大切です。そのためには、抗酸化作用のある栄養を意識して食べなければなりません。
このように乳糖にはメリットもある一方でデメリットもあります。
それは、乳糖不耐症です。乳糖不耐症とは、乳糖に対するアレルギーのことです。
牛乳を飲んでお腹を壊して経験のある人は多いと思います。
アジア人の80%は乳糖不耐症と言われていますので、この症状はごく一般的なものです。
従って、もしあなたが乳糖不耐症なら(アジア人ならその可能性が高いですが)、牛乳割りは避けた方がよいでしょう。
しかし、どうしても「プロテインの牛乳割りが飲みたい」という場合は、乳糖の消化酵素であるラクターゼを一緒に摂ることでこの問題は解決できます。
また、最近は乳糖があらかじめ分解された牛乳も入手できるようなので、そちらを選ぶという手もありますね。

Now Foods, 乳製品消化コンプリート、植物性カプセル90個(商品リンク)
NOW 乳製品消化コンプリートは、乳製品の消化を促すように配合された酵素の包括的なブレンドです。乳製品に対する不耐性の多くは、ラクトースとして知られる乳糖を消化できないことが原因です。しかし、不耐症は乳製品に固有の消化困難なタンパク質や脂肪に関連していることもよくあるのです。NOW 乳製品消化コンプリートは、ラクトースを消化するラクターゼと乳タンパク質と脂肪を特に標的とするプロテアーゼとリパーゼを組み合わせて消化を促します。

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ボディビル歴33年。国内外のボディビル大会で優勝・入賞経験多数。自らの肉体を実験台にして、ウエイトトレーニングや食事(サプリメント)を実践。医学博士号(スポーツ医学)所持。プロフィール詳細。

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