消化酵素が筋トレにおいて必須のサプリメントであることは、私の33年間に渡る筋トレ(ボディビル)経験からも明らかです。
筋トレの効果を引き出すためには、栄養と休養のバランスが大切なのは、お分かりかと思います。
筋トレによって、筋線維を破壊した後、栄養と休養により修復されることで、筋肉は筋トレ前よりも強く・太くなっていくからです。
筋線維の修復において、大切なのはその材料となるタンパク質(プロテイン)です。
しかし、どんなに大量にタンパク質を摂取しても、それが消化・吸収されなければ無駄になるどころか、身体にとっては害にさえなり得ます。
もし、プロテインを飲むとすぐに下痢をしてしまう場合(またその逆に便秘になってしまう場合)、タンパク質(アミノ酸)が消化・吸収されていない可能性があります。
本記事では筋トレの効果をより効果的に引き出すために、いかに消化酵素が重要であるかについてお話していきます。
消化酵素とは何?
消化酵素は三大栄養素であるタンパク質、炭水化物、脂質を小さな分子に分解する役割を持っています。
例えば、タンパク質は消化酵素によってアミノ酸に分解されます。
その後、腸管において吸収(細胞に吸収され血中に取り込まれていく)されます。
従って、消化酵素がなければタンパク質は消化・吸収されません。
このことは、炭水化物や脂質においても同様です。
つまり、筋トレ後にせっかくプロテインを摂っても、消化酵素によってアミノ酸に分解されなければ、無駄になってしまいます。
もちろん、筋トレによって壊れた筋線維に必要な材料(アミノ酸)が不足していれば、効率的な修復は行われません。
筋トレ後に筋線維が修復され、太く・強くなることを超回復と呼びますが、消化酵素がなければ超回復は行われません。
そのようなケースでは、疲労感の蓄積や怪我のリスクなどに晒されることになります。
タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)
筋トレ愛好者にとって、最大の関心事は「筋トレの効果を最大限に引き出すこと」だと思います。
そして、そのために大切なことの一つに、筋トレのダメージからの迅速な回復・修復です。
先にも書きましたが、せっかく飲んだプロテインも消化酵素がなければただの粉です。
筋トレの努力も大枚(?)をはたいて買ったプロテインも無駄になってしまいます。
このセクションでは特にタンパク質(プロテイン)を分解するために必要な酵素について解説していきます。
タンパク質分解酵素には非常にたくさんの種類がありますので、ここではその中から特に重要なものに絞ってみました。
まずは、以下がタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)のリストです。
- ペプシン(胃液)
- トリプシン(膵液)
- キモトリプシン(膵液)
- ペプチターゼ(小腸)
ペプシン
筋トレ後に摂ったプロテインは、食道を通り胃の中へと流れ込みます。
胃の中において、胃液が分泌されますが、その胃液の中にペプシノーゲンという物質が含まれています。
ペプシノーゲンが胃酸と混ざり化学反応を起こすとペプシンが作り出されます。
タンパク質(プロテイン)はペプシンによって、分解(切断)されます。
ここでは大き目のアミノ酸の塊(ペプトン)に切断されます。
トリプシン&キモトリプシン
ペプシンによって、大雑把に切断されたタンパク質(プロテイン)は、次に十二指腸へと送り出されます。
十二指腸と膵臓は膵管(膵臓から伸びる管)によって繋がっています。
膵臓から分泌された膵液が、膵管を通って十二指腸へと流れ込むのです。
膵液の中にはトリプシンとキモトリプシンというタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)が含まれています。
胃で分解されたタンパク質(アミノ酸)が、この2つの消化酵素によって、さらに小さい分子(ポリペプチド)に分解されます。
ペプチターゼ
十二指腸において分解されたアミノ酸は、次に小腸へと送り出されます。
小腸へ流れ込んできたアミノ酸は、ペプチターゼによって、さらに小さな分子(ペプチド)に分解されます。
ちなみに、ペプチターゼとう消化酵素は小腸にある細胞から分泌されています。
ペプチドとはアミノ酸が2つ以上結合したもの(ペプチド結合)のことを言います。アミノ酸が2つ結合したペプチドはジペプチド、3つ結合したものはトリペプチドと呼ばれています。体内で吸収できるペプチドはトリペプチドまでです。
ペプチターゼによって分解されたタンパク質は、小腸から血管へと吸収されていき、身体の隅々まで運ばれていきます。
タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)の抗炎症作用
タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)には、抗炎症作用があることがわかっています。
プロテアーゼによる抗炎症作用は、ステロイド剤や抗炎症剤よりも強いことが報告されています。
プロテアーゼの中でも、特にブロメライン、パパイン、パンクレアチン、トリプシン、キモトリプシン、ルチンは強力な抗炎症作用を持っています。
- ブロメライン
- パパイン
- パンクレアチン
- トリプシン
- キモトリプシン
- ルチン
これらの消化酵素によってマクロファージ(白血球の1種)が活性化されます。
マクロファージは身体の中で炎症が起こっているときに活発に働き、炎症を抑える役割をします。
消化酵素の役割
- 三大栄養素(タンパク質、炭水化物、脂質)の分解
- 体内の炎症を改善(抗炎症作用)
筋トレによってダメージを受けた筋肉繊維は、軽い炎症が起こっていますが、このダメージからの回復(超回復)のカギは、炎症をいかに迅速に改善させるかに関わっています。
従って、これらの消化酵素を摂ることによって、炎症が速やかに鎮静化し、次の筋トレセッションへ向けての準備を整えることが可能になります。
また、炎症性サイトカインは筋肉量を低下させることもわかっています。
トレーニーにとっては死活問題ですね。
抗炎症作用のために消化酵素を活用する際に一つだけ注意があります。
それは、空腹時に摂るということ。
おすすめは朝起きてすぐのタイミングです。
消化酵素を三大栄養素の分解のために利用するときは、食事の30分前に摂ると良いでしょう。
腸管の炎症を改善し腸内フローラを整える
腸内フローラの状態が悪い場合、悪玉菌が勢力を拡大していて、腸管には炎症物質(サイトカイン)がまん延している可能性が高いです(リーキーガット症候群)。
特に増量期などで無理に食べているトレーニーの場合、腸管に過度にストレスをかけているため炎症物質が大量に分泌・生成されている可能性があります(下痢や便秘などになっている場合、腸管の炎症の疑い濃厚)。
そのとき、腸内フローラの状態は非常に悪く(悪玉菌が優位の状態)、せっかく摂った栄養素の吸収率も悪くなります。
腸管で発生した炎症物質は血管を通して全身に伝搬されます。
そして、倦怠感、疲労感、脱力感、怪我からの回復遅延などの症状を引き起こします。
当然、筋トレの効果もなかなか現れませんし、怪我のリスクも高まります。
このような状態を避けるため(改善させるため)に、タンパク質分解酵素(プロテアーゼ)を大いに活用すると良いでしょう。
先にも書いたように、朝起きてすぐにプロテアーゼサプリメントを摂ってみてください。
その効果に驚くと思います。
現在、私が使っている消化酵素サプリメントです。
Zenwiseヘルス消化酵素には、植物由来の酵素、プレバイオティクスとプロバイオティクスの特殊なブレンドが含まれており、男性と女性の消化器の健康を日常的に促します。体が脂肪、たんぱく質、炭水化物、セルロースを消化できるようにするこの高度な配合は、健康な消化、免疫機能、バランスの取れたエネルギーレベルをサポートすることが示されています。
こちらはタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)に特化した消化酵素です。従って、体内の炎症物質の除去を目的に利用すると良いでしょう。
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まとめ
消化酵素は三大栄養素の分解だけでなく、抗炎症作用も持っているというのが重要なポイントです。
体内に炎症物質が蔓延した状態では、せっかく摂った栄養も効率的に吸収されませんし、筋トレからのダメージ回復もままなりません。
多くのトレーニーは、筋トレとプロテイン摂取には一生懸命です。
しかし、摂取した栄養の吸収率や炎症の除去までケアしている人はまだまだ少ないです。
ぜひ、一度消化酵素を試してその効果を体感してみてください。
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