筋トレのおすすめ分割法【具体例付き】

分割法を取り入れることで筋トレの効果は段違いに変わります。
ただ、注意しなければならないことは、トレーニーの経験によって、より効果的な分割の仕方があるということ。
例えば、初心者の場合、筋トレそのもののコツを掴めていない段階なので、なるべく筋トレの頻度を上げる必要があります。同じ動作を何度も繰り返すことで、的確なフォームを習得することができます。
それに対し上級者の場合、高頻度の筋トレは疲労からの回復が追い付かず、オーバーワークに陥ってしまうリスクがあります。
なぜなら上級者の場合、筋肉に的確に刺激を入れることができるからです。
このように、トレーニーのレベルによって、分割法を適宜調整していく必要があるのです。
トレーニーのレベルに応じて分割法を変化させる
それでは、具体的な話を進めていきましょう。

筋トレをする部位(筋肉)

筋トレでは全身を6つの筋肉に分けて行います。
  1. 大胸筋
  2. 三角筋
  3. 上腕三頭筋
  4. 広背筋
  5. 上腕二頭筋
  6. 脚(大腿四頭筋、ハムストリング)

上記に加えて「腹筋」と「ふくらはぎ(カーフ)」の筋トレがあります。
腹筋とカーフは毎回トレーニングするのが一般的です。

上の筋肉リストの中で太字のもの(大胸筋、広背筋、脚)は、大筋群に分類されます。
それ以外の筋肉(上腕三頭筋、上腕二頭筋、三角筋)は小筋群になります。

大筋群を筋トレすると、小筋群の筋トレにもなります(例えば、大胸筋の筋トレでは上腕三頭筋や三角筋も動員されています)。

従って、時間のないトレーニーや初心者トレーニーの方は、大筋群を選んで筋トレすると良いでしょう。

筋トレの分割法

筋トレの分割(スプリット)法にはいくつか種類があります。

  1. 1分割法
  2. 2分割法
  3. 3分割法

上記以外にも4分割法、5分割法、6分割法などがありますが、かなりの熟練トレーニー用の分割法になるので、ここでは渇愛させていただきます。

それでは、もう少し具体的に分割法について説明していきます。

1分割法

これは全身を1回の筋トレでやってしまう方法になります。
従って、「筋トレをする部位」のセクションで説明した6つの筋群を全て筋トレします。

一つの筋肉に対してあまりたくさんのセット数は組めませんが、筋トレのコツを早くつかみたいという初心者トレーニーには最適な方法です。

2分割法

2分割法のもっともオーソドックスな分け方は、以下のようになります。

  1. 大胸筋、三角筋、上腕三頭筋
  2. 広背筋、上腕二頭筋、脚

また、筋肉の作用(プッシュとプル)で分ける方法もあります。
以下のような感じになります。

  1. 大胸筋、上腕三頭筋、三角筋、大腿四頭筋(プッシュ系)
  2. 広背筋、上腕二頭筋、ハムストリング(プル系)

各自の好みで選ぶと良いでしょう。優位性は特にありません。

3分割法

3分割法にはいろいろなバリエーションがあります。
もっとも一般的な3分割法は以下のものになります。

  1. 大胸筋、上腕三頭筋
  2. 広背筋、上腕二頭筋
  3. 三角筋、脚

拮抗筋同士を組み合わせるパターンもあります。
以下のようになります。

以下の場合、大胸筋と広背筋、そして大腿四頭筋とハムストリングが拮抗筋同士になります。

  1. 大胸筋、広背筋
  2. 上腕三頭筋、上腕二頭筋、三角筋
  3. 脚(大腿四頭筋、ハムストリング)

このような組み方だと、スーパーセット法による筋トレがやりやすいですね。

筋トレの頻度

筋トレの頻度は、トレーニーの生活パターンに応じて決めると良いでしょう。
以下にいくつか例を上げてみます。

  1. 1日オン1日オフ
  2. 2日オン1日オフ
  3. 3日オン1日オフ

もし、あなたが筋トレ初心者なら1日オン1日オフをおすすめします。
なぜなら、筋トレ初心者の場合、なるべく筋トレの頻度を上げた方が良いからです。

筋トレの頻度を上げて、何度も反復することで筋トレのコツをつかむことが大切なのです。

また、初心者トレーニーの場合、筋肉へ的確に刺激することができないので、筋トレの頻度によってそれを補うという意味もあります。

筋トレに慣れてくると、徐々に頻度を下げていきます。
なぜなら、筋トレのやり方を覚えてくると、毎回の筋トレによるダメージが大きくなり、それだけ疲労回復に時間が必要になるからです。

従って、筋トレの頻度は上級者トレーニーほど、低くしていく必要があります。

初心者は筋トレを高頻度でやること

1回の筋トレの時間

1回の筋トレに要する時間は、各トレーニーの筋トレスタイルによります。
ただし、どんなに長くても2時間までに限定するべきです。

ご存じのように、人間の集中力はそれほど長く続きません。
従って、2時間を超えるような筋トレは、逆に効率が悪くなってしまいます。

基本的な考え方は、短時間に爆発的・集中的にやることです。

筋トレは短時間に爆発的にやること!
そのためには、セット間の時間(インターバル)を極力短時間に抑えて、次から次へとセットをこなさなければなりません。
例えば、1時間に20セットの筋トレメニューを組んだ場合、1セットに費やせる時間はインターバル込みで3分です。
そうなると、インターバルはせいぜい60秒程度になるでしょうか。
短いインターバルで行う筋トレは、成長ホルモンの生成・分泌を促すと言われています。
成長ホルモンは強力な脂肪燃焼作用がありますので、ダイエット目的のトレーニーは特に意識してやるといいでしょう。

具体的な筋トレのサイクル

それでは、分割法と筋トレ頻度を合わせて、具体的に筋トレサイクルをご紹介してみます。
まずは1日オン1日オフから。

1日オン1日オフ+1分割法

1日オン1日オフの場合、1日で全身を筋トレするのが良いでしょう。
1週間に同部位を3回筋トレで刺激することができます。

筋トレ歴の浅い初心者トレーニーに最適な筋トレ法です。

1部位(1つの筋肉)に対して1種目、3セットが目安になります。6部位ありますので、合計18セットになります。
これを1時間以内に収めるようにします。

セット当たり(インターバル込み)に費やせる時間は約3分です。

部位 種目 セット数×レップス数
大胸筋 ベンチプレス 3セット×8レップス~12レップス
三角筋 ショルダープレス 3セット×8レップス~12レップス
上腕三頭筋 ケーブルプレスダウン 3セット×8レップス~12レップス
広背筋 ラットマシンプルダウン 3セット×8レップス~12レップス
上腕二頭筋 バーベルカール 3セット×8レップス~12レップス
スクワット 3セット×8レップス~12レップス

2日オン1日オフ+2分割法

2日オン1日オフを2分割法で回すと、1週間に同部位を約2回筋トレできます。
筋トレに少し慣れてきて、1部位に対するセット数をもう少し増やしたいという場合に、このルーティンに移行すると良いでしょう。

筋トレA;大胸筋、三角筋、上腕三頭筋
筋トレB;広背筋、上腕二頭筋、脚

このルーティンをA⇒B⇒オフ⇒A⇒B⇒オフ⇒A・・・・・という具合にローテーションさせていきます。

具体的には以下のような感じになります。

筋トレA 種目 セット数×レップス数
大胸筋 ベンチプレス
ダンベルフライ
3セット×8レップス~12レップス
三角筋 ショルダープレス
サイドレイズ
3セット×8レップス~12レップス
上腕三頭筋 フレンチプレス
ケーブルプレスダウン
3セット×8レップス~12レップス
筋トレB 種目 セット数×レップス数
広背筋 ラットマシンプレスダウン
ベントオーバーローイング
3セット×8レップス~12レップス
上腕二頭筋 バーベルカール
ダンベルプリーチャーカール
3セット×8レップス~12レップス
スクワット
レッグカール
3セット×8レップス~12レップス

 3日オン1日オフ+3分割法

このルーティンだと4日で全身を筋トレすることになります。
筋トレにもかなり慣れ、さらに1部位に対する刺激量を増やしたい上級トレーニー向けのルーティンになります。

筋トレA;大胸筋、上腕三頭筋
筋トレB;広背筋、上腕二頭筋
筋トレC;三角筋、脚

これらを、A⇒B⇒C⇒オフ⇒A⇒B⇒C⇒オフ・・・・という具合にローテーションさせていきます。
具体的には以下のようになります。

筋トレA 種目 セット数×レップス数
大胸筋 ベンチプレス
ダンベルフライ
ディップス
3セット×8レップス~12レップス
上腕三頭筋 フレンチプレス
ケーブルプレスダウン
3セット×8レップス~12レップス
筋トレB 種目 セット数×レップス数
広背筋 ラットマシンプルダウン
バーベルベントオーバーロー
デッドリフト
3セット×8レップス~12レップス
上腕二頭筋 バーベルカール
コンセントレーションカール
3セット×8レップス~12レップス
筋トレC 種目 セット数×レップス数
三角筋 ショルダープレス
サイドレイズ
リアレイズ
3セット×8レップス~12レップス
スクワット
ランジ
スティッフレッグデッドリフト
3セット×8レップス~12レップス

 

まとめ

まずは自分がどのレベルにあるのかを把握しなければなりません。
先にも書いたように、筋トレ初心者の場合は1日オン1日オフを1分割法で行うと良いでしょう。

そして、上級者になるほど細かく分割していき、筋トレと休養(回復)とのバランスを取るようにします。

ここではご紹介しませんでしたが、分割法には4分割法や6分割法などもあります。
また機会があれば、こちらもご紹介したいと思っています。

ご参考まで!

 

ボディビル歴33年。国内外のボディビル大会で優勝・入賞経験多数。自らの肉体を実験台にして、ウエイトトレーニングや食事(サプリメント)を実践。医学博士号(スポーツ医学)所持。プロフィール詳細。

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