「夜ごはん(晩ご飯)をプロテインに置き換えるのはありか?」という質問をされることがあります。結論から書くと、「夜ごはんをプロテインに置き換えるのはあり」です。
この手の質問をしてくる人は、2つの理由に分かれます。
- 晩ご飯を作るのが面倒くさい
- ダイエット目的で夜ごはんをプロテインを置き換えたい
ただし、いくつか条件があります。
本記事では「夜ごはんをプロテインに置き換えてもよい」理由について解説していきます。
プロテインはサプリメント
プロテインはあくまでもサプリメント、つまり補助食品であることを忘れてはいけません。
つまり、メインとなるべきものは食事であって、プロテインなどのサプリメントはそれを補うものであるということ。通常の食事で足りない栄養素を補うのが、サプリメントの本来の使い方です。
この理屈からすると、プロテインを食事に置き換えることはタブー(禁じ手)になります。しかし、諸条件をクリアしていれば、一時的な処置として置き換えもありです。
1日3食食べる必要があるのか?
私自身、現在は1日2食しか食べません(朝と夕方)。基本的に晩ご飯は食べません(空腹感が強い場合はヨーグルトやナッツ類などの軽食を食べています)。
2015年から1日2食を続けていますが、健康状態はまったく問題ありません。また、筋トレも6日オン1日オフのペースで継続していますが、筋力や筋量が落ちることもありません。
1日の栄養の必要量は、年齢や体格、代謝などによって変わりますので、一概には言えませんが、私自身の経験からも必ずしも1日3食食べなければならないというわけではありません。
従って、今まで1日3食食べていた人が、夜ごはんをプロテインに置き換えることは、(栄養素さえ足りていれば)まったく問題ありません。
そもそも、日本人が1日3食となったのは、鎌倉時代からと言われています。つまり、それ以前は1日2食が当たり前だったのです。
「周りが1日3食だから」とか「1日3食食べないと健康に良くない」などという通説に惑わされることないようにしてください。
結論を出すのは、自分の身体で検証してからでも遅くはありません。
1日2食にして夜ごはんをプロテインに置き換えるための条件
もっとも大切なのは、1日の栄養の必要量が足りていることです。先にも書きましたが、これには個人差があります。
ただし、全ての人にとって気を付けなければならないのが、バランスの良い栄養を摂ることです。1日2食+プロテインで以下の栄養素を過不足なく摂るようにしましょう。
- タンパク質
- 脂質
- 炭水化物
- ビタミン
- ミネラル
タンパク質
タンパク質は、体重1kg当たり1gは欲しいところです。もし、男性で筋トレを週3日以上、もしくは成長期の子供であるなら1.2gから1.5g摂ると良いでしょう。
例えば、体重が60kgの場合の1日のタンパク質の必要量は、体重1kg当たり1gだと60g/日になります。肉100gでおよそ20gのタンパク質になります。また全卵1個で8g程度、牛乳コップ1杯(200㏄)で6gから7gになります。
コンテストビルダーやハードに筋トレをしている人の場合、体重1kg当たり最低でも2gは摂るようにします。その場合、食事からだけでは摂り切れないこともあるので、その場合はプロテインで補います。
このように、まずは自分にとって必要な1日のタンパク質の量を決めておくと良いでしょう。
脂質
脂質の摂取量はそれほど気にする必要はありません(ダイエット、減量の場合は別です)。量よりも質に注意しましょう。
脂質には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類があります。どちらも大切な脂肪酸でバランスよく摂る必要があります。
飽和脂肪酸
飽和脂肪酸は動物性食品(肉類)や乳製品(バター)などに多く含まれています。多すぎると心疾患や糖尿病などのリスクが高まります。
少なすぎても脳出血などのリスクが高くなると言われています。よって、適量を摂取することが大切なのですが、どちらかと言うと過剰摂取気味の人(特に肉類が好きな人)が多いので、摂り過ぎに注意するのが良いでしょう。
不飽和脂肪酸
植物性オイルに多く含まれています。不飽和脂肪酸は必須脂肪酸なので、体内で合成ができません。よって、食べ物から意識して撮らないと不足しやすい油です。
特に大切なのがω3系の脂肪酸です。エゴマオイルや魚の油に多く含まれています(魚の皮には特に多く含まれているので残さず食べるようにしましょう)。
ω3系脂肪酸は、中性脂肪を下げたり、動脈硬化を防ぐ、血液をさらさらにし流れを良くする作用があります。魚を余り食べない人は、足りていない可能性が高いです。サプリメントでも良いので補うにしましょう。
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NowFoods、オメガ3は、厳格な品質管理基準のもと製造されています。新血管系の疾患の予防、活性酸素除去(抗酸化作用)などの機能があります。
炭水化物
炭水化物はなるべくグリセミック指数の低い食品を選んで食べるようにします。従って、糖質の含有量の高い食品(和菓子やチョコレート、ケーキ、アイスクリームなど)はご法度です。
白米も意外とグリセミック指数が高いので、できれば五穀米や玄米などを混ぜるようにすると良いでしょう。
パン類に含まれている炭水化物(小麦)もグリセミック指数が高いので、できれば食べない方が良いです。
基本的には精製食品に含まれている炭水化物は、グリセミック指数が高い傾向があります。
ビタミン
ビタミン類は過不足なく摂るようにします。ビタミンA、B、C、Eは全て重要な微量元素です。特にビタミンA、C、Eは抗酸化作用が強いビタミンなので、活性酸素除去には必須の栄養素です。しっかり摂るようにしましょう。
また、ビタミンB群(特にナイアシン)は脂質、炭水化物(糖質)、タンパク質の補酵素として重要な役割を果たしています。ビタミンB群が不足していると、これらの栄養素の消化・吸収が適切に行われなくなります。
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ミネラル
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まとめ
プロテインは、補助的に活用することが基本です。しかし、朝と昼の2食で必要な栄養素が満たされているならば、プロテインを夜ごはんの代わりとして摂ることに問題はありません。
もしプロテインだけでは少し物足りないという場合、プロテインにフルーツやハチミツ、豆乳や牛乳などを入れたプロテインドリンクを作っても良いでしょう。
おすすめのプロテインドリンクレシピ
・プロテイン~20g(1スクープ)
・冷凍フルーツ(バナナ、イチゴ、ブルーベリーなど)~適量
・牛乳または豆乳~200㏄(コップ1杯)
・発酵甘酒~大さじ2杯
・氷~少々
・水~適宜
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【瞑想歴19年】33歳の時、インドに3か月滞在。1日12時間のヴィパッサナー瞑想を行う。それ以来、朝晩の瞑想は欠かしていない。
【カイロプラクティック歴22年】大学卒業と同時に渡米。カリフォルニア州のカイロプラクティック免許を取得しLAにて10年臨床経験を積む。オリンピック帯同経験あり。2007年に帰国。プロフィール詳細はこちら