マグネシウム(Mg)の効果・効能と副作用

マグネシウムは健康維持のためには必須の栄養素です。私たちの体内では生成されない微量元素なので、食品(またはサプリメント)として摂らなければなりません。

マグネシウムは50以上の酵素の補酵素として、もっとも多くの代謝に関わっているミネラルです。中枢系(脳)のエネルギー産生にもマグネシウムは多く消耗されています。

マグネシウムの1日の推奨量は男性が400㎎、女性が300㎎ですが、年齢や生活習慣(仕事、運動など)によって変化します。

本記事では、マグネシウムの効果(効能)、副作用について解説していきます。

男性~400㎎/日
女性~300㎎/日

マグネシウムとは何?

マグネシウムは私たちの身体の中で4番目に多いミネラルです。マグネシウムの役割は多岐にわたります。例えば、エネルギー代謝やDNAタンパクの生成にとって必須の栄養素となっています。

マグネシウムは、大豆などの豆類全般、ごまやクルミ、アーモンドなどの種子類、また緑黄色野菜に多く含まれています(含有量は少ないですが、肉や魚にも含まれています)。

しかしながら、ほとんどの人はマグネシウムの摂取量が足りていません。それは、食生活の変化(欧米化、インスタント食品や加工食品が増えた)に原因があるかもしれません。

さらに、マグネシウムなどの微量元素は運動による消耗や発汗でかなりの量が失われます。従って、アスリートの場合、基準量よりも多くのマグネシウムが必要になります。

マグネシウム不足は、糖尿病(タイプⅡ)、心臓病、またアルツハイマー型認知症などの原因になるとも言われています(参考文献;http://bit.ly/2GnrY4T)。

このセクションの要約
マグネシウムは身体の機能を保つためには必須の微量元素(ミネラル)です。多くの人がマグネシウム不足に陥っており、特にアスリートは大量のマグネシウムを運動によって消耗し、さらに発汗によって失っているため、基準量以上の摂取が必要となります。

マグネシウムの効果・効能について

マグネシウムの必要量を食事だけから満たすのは、決して不可能ではありません。
しかし、先にも書きましたが、運動量の多いアスリートや成長期の子供などの場合、食事からだけではなかなか必要量を満たすのは難しいかもしれません。その場合はサプリメントを活用するのが良いでしょう。
それでは、マグネシウムの効果・効能について解説していきます。

マグネシウムには血圧を下げる役割がある

マグネシウムには血圧を下げる効果があると言われています(参考文献;http://bit.ly/2Z8TJp2)。マグネシウムの降圧作用については、いくつかの研究報告があります(参考文献;http://bit.ly/2XY8L4qhttp://bit.ly/2OhoF5G)。

これらの研究報告によると、高血圧の被験者にマグネシウムのサプリメントを摂取してもらったところ、血圧の低下が認められています。

マグネシウムには精神を安定させる効果(作用)がある

マグネシウムにはうつ症状の改善に効果があったとする研究報告があります(参考文献;http://bit.ly/2GqWFGo)。

また、糖尿病(タイプⅡ)、マグネシウム不足、うつ症状を持つ被験者に対して、12週間に渡り1日450㎎のマグネシウムを摂取してもらった研究報告があります。それによると、50㎎の抗うつ剤よりも450㎎のマグネシウムサプリメントの方がうつ症状の改善には効果があったと報告されています(参考文献;http://bit.ly/2MdmQEf)。

以上の研究報告からも、マグネシウムの摂取は抗うつ作用がある可能性が示唆されています。このことは、逆にマグネシウムの不足がうつ症状などの原因にもなり得るということも示唆しています。

マグネシウムには血糖値を安定させる効果がある

マグネシウムはインシュリンとグルコースの代謝にとって、非常に重要な役割を果たしています。これは、糖尿病(タイプⅡ)患者の多くが、マグネシウム不足となっていることからも明らかです(参考文献;http://bit.ly/2GnrY4T)、

従って、マグネシウムの摂取により、インシュリン抵抗性を改善させ糖尿病(タイプⅡ)の症状を改善させる可能性があります。

インシュリンは血糖値をコントロールする重要なホルモンです。よって、インシュリン抵抗性を改善させることは、血糖値のコントロールを促すことにつながります。

このセクションの要約
マグネシウムの摂取によりインシュリン抵抗性を改善させることで、血糖値のコントロールが容易になる。

マグネシウムには心臓病の予防効果がある

マグネシウム不足は心臓病のリスクを高めることがわかっています(参考文献;http://bit.ly/2LEEbq5http://bit.ly/2M85Sah)。

特に糖尿病(タイプⅡ)患者の心臓病リスクは、マグネシウムの補給(サプリメント)により改善することがわかっています(参考文献;http://bit.ly/2YlkpFT)。

マグネシウムは、正常な筋肉の伸縮には欠かせないミネラルです。心臓は筋肉の塊のようなものですから、マグネシウム不足が心臓の機能に影響を及ぼすことは想像に難くないですね。

マグネシウムには片頭痛を改善する効果がある

マグネシウム不足は偏頭痛を引き起こすこともわかっています(参考文献;http://bit.ly/2Oil2MS)。

片頭痛に悩まされる患者に対して、12週間に渡り1日600㎎のマグネシウムサプリメントを摂取してもらったところ、片頭痛の頻度が42%減り、痛みの程度も減少しています(参考文献;http://bit.ly/2YqGWRM)。

1日600㎎のマグネシウムの摂取量は、推奨量の150%と比べかなり多いですが、健康には害がないことも証明されています(参考文献;http://bit.ly/2YqGWRM)。

このセクションの要約
マグネシウムは、血圧や血糖値などの正常化にとって重要なミネラルです。また、心臓病や片頭痛、うつ症状の改善にも効果があることがわかっています。

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マグネシウムの副作用

健康に問題がなければ、マグネシウムの摂取で健康を害するようなことはありません。しかし、例外もあります。
稀にマグネシウムの摂取により下痢や便秘、吐き気などの症状が現れることがあります(参考文献;http://bit.ly/2Oil2MS)。その場合は、摂取量を減らしてみてください。
もし、利尿剤(メニエール病の治療で使われることがあります)、心臓病の治療薬(血管拡張薬など)、抗生物質などを服用している場合、マグネシウムの摂取は担当医に相談してからにしましょう。
また、腎臓病を患っている場合、マグネシウムの摂取により悪影響が現れることがあるので、摂取をする前は必ず担当医に相談してください(参考文献;http://bit.ly/2Yo4c2K)。

このセクションの要約
マグネシウムのサプリメントは、一般的に安全です。しかし、心臓病、腎臓病、糖尿病などを患っている場合、マグネシウムの摂取前に担当医と相談するようにしてください。

  • マグネシウムは食品だけから必要量を満たすのは難しい。
  • マグネシウムには糖尿病(タイプⅡ)や心臓病、高血圧症、片頭痛などの改善効果がある。
  • 汗を大量にかくアスリート、成長期の子供などは必要量が多いため、サプリメントを活用するのがおすすめ。
  • 腎臓病を患っている場合、マグネシウムによる副作用のリスクがあるので、摂取前は担当医と相談すること。

以下の記事はマグネシウムのタイプ別の詳細な解説記事です。どうぞご一読ください。

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【ボディビル歴33年】大学入学と同時にボディビルを開始。その後、現在までウエイトトレーニングを続けている。国内・海外でのボディビル大会での優勝・入賞歴多数。
【瞑想歴19年】33歳の時、インドに3か月滞在。1日12時間のヴィパッサナー瞑想を行う。それ以来、朝晩の瞑想は欠かしていない。
【カイロプラクティック歴22年】大学卒業と同時に渡米。カリフォルニア州のカイロプラクティック免許を取得しLAにて10年臨床経験を積む。オリンピック帯同経験あり。2007年に帰国。プロフィール詳細はこちら

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