プロバイオティクス

プロバイオティクス・サプリメントの選び方【iHerb】

プロバイオティクスをご存知でしょうか?腸内環境を整えるための、とても大切な栄養素であり、『十分な量を摂ることで身体の健康の利益となる微生物』と定義されています。

プロバイオティックスは、食品にも含まれています。しかし、食品から十分に摂れない場合、サプリメントで補う必要があります。

ただ、プロバイオティックスのサプリメントには、とても多くの種類があり、どれを選んだら良いのか迷ってしまう人も多いと思います。

本記事では、プロバイオティックスの効果・効用についての詳細について、さらにおすすめのプロバイオティクスサプリメントについて解説してあります。

プロバイオティックスとは何?

生まれたとき、既に腸内にはプロバイオティックスが生息しています。これらの微生物(バクテリア)は、身体の健康にとって有益なものばかりです。

プロバイオティックスは、繊維を短鎖脂肪酸に変換、特定のビタミンの合成、免疫力の向上などの働きを持っています。

プロバイオティックスは、納豆やヨーグルト、漬物などの発酵食品に豊富に含まれています。しかし、発酵食品から摂れるプロバイオティックスの量にも限界があります。

そのような場合、サプリメントで補うのがおすすめです。

プロバイオティックスの種類によって異なる働き

プロバイオティックスには、とてもたくさんの種類があります(500種類以上あると言われています)。また、腸内に生息しているプロバイオティックスの構成は人それぞれ異なります。

最近のリサーチによると、それぞれのプロバイオティックスには、特定の働きがあることがわかってきています。

よって、体調不良の種類によって、プロバイオティックスを選ぶことで、より効果を体感することができることでしょう。

また、効果を体感するためには十分な量のプロバイオティックスを摂ることが大切です。ある研究においても、高容量の摂取がより良い結果を招くことがわかっています (Kligler B, 2008, http://bit.ly/2qB5xnQ)。

便秘に効果的なプロバイオティックス

便秘

 

おそらく、ほとんどの人が一度は便秘を経験しているのではないでしょうか。しかし、中には慢性的な便秘に悩まされている人もいるかと思います。過敏性腸症候群の場合でも、便秘が主症状のタイプもあります。一般的には下剤を使う場合が多いと思いますが、食習慣の改善とプロバイオティックスの摂取により劇的に便秘の改善が期待できます (Liu LW: 2011, http://bit.ly/34ODU9G)

また、プロバイオティックスの中には、特に便秘の改善に効果があるものが特定されています。

便秘の改善に効果のあるプロバイオティックス

  • ビフィズス菌
  • ビフィドバクテリアム・ロンガム
  • 出芽酵母(S. cerevisiae
  • ラクトバチルス・アシドフィルス(L. acidophilus
  • ラクトバチルス・ロイテリ(L. reuteri,)
  • ラクトバチルス・プランタルム(L. plantarum
  • ラクトバチルス・ラムノサス(L. rhamnosus
  • ビフィドバクテリウム・アニマリス(B. animalis

 

便秘におすすめのプロバイオティクスサプリメント

プロバイオティックスGarden of Life, ロー・プロバイオティクス、30錠(商品リンク)
500億個の生きたプロバイオティクス培養菌がカプセルに詰まっています。腸管の細菌バランスを維持することは、身体の全般的な健康を向上させる上でとても大切です。快適な排便を促進し、免疫系をサポートすることが報告されています。

Doctor’s Best, Howaruダイジェスティブ・プロバイオティクス, 200億CFU(商品リンク)
Doctor’s BestのDigestive Probioticには、6株のビフィドバクテリウムと乳酸菌が含まれています。本製品に含まれるプロバイオティクス菌は、ストレス、栄養不足、その他の悪化要因で失われた善玉菌の効果を取り戻します。また、一時的な便秘や消化不良を予防します。

免疫システムに関わる約70%の細菌は、消化管内に生息します。本製品に含まれるプロバイオティクス株は、臨床的に必要十分な容量とされる200億CFUとなっており、消化管の正常な機能を促進します。

消化管には、体や正常な免疫反応にとても大切とされる様々な菌が生息しています。相互に利益をもたらす善玉菌により、体は正常な消化管機能を保つことできます。

  • 正常な腸内細菌を補充
  • 消化を促進して腸の動き(蠕動運動)を調整
  • 腸全体の健康を促進
  • 食べ物に含まれる栄養素を効率よく消化・吸収

下痢に効果的なプロバイオティックス

プロバイオティクスは下痢の改善にも効果があることがわかっています。特に食あたりに起因する下痢には効果を発揮することが明らかになっています(Allen SJ, 2010, http://bit.ly/374qNTt)

また、あらかじめプロバイオティクスを摂っておくことで、下痢になるリスクを低減させることもできます。つまり、プロバイオティクスは下痢の予防効果もあります。

特に下痢に効果的なプロバイオティクスには、以下の3つがあります (Sazawal S, 2006, http://bit.ly/2QeaKwy)

下痢の改善に効果的なプロバイオティクス

  • ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus GG)
  • ラクトバチルス アシドフィルス(Lactobacillus acidophilus)
  • ラクトバチルス・ブルガリカス(Lactobacillus bulgaricus)

抗生剤による下痢とプロバイオティクス

抗生剤の服用により下痢となることがあります。抗生剤は感染症の原因となるバクテリアを死滅させることができますが、同時に身体の健康にとって必要なバクテリアも死滅させてしまいます。

腸内フローラのバランスが崩れますので、腸管の炎症や下痢などの症状を引き起こします(リーキーガット症候群)。

抗生剤を服用中にプロバイオティクスを併用することで、下痢のリスクが低減することがわかっています (Johnston BC, 2007,  http://bit.ly/33OxRl8)。

下痢におすすめのプロバイオティクスサプリメント

Now Foods, エクストラストレングス、ベリードフィラス、50錠
NOWエクストラストレングスベリードフィラスは、健康的な胃腸と免疫系機能をサポートするために、臨床的に検証されたプロバイオティクス菌株を10種類組み合わせたプロバイオティクスが含まれています。

過敏性腸症候群(IBS)に効果的なプロバイオティックス

プロバイオティクスは過敏性腸症候群にも効果を発揮する場合があります。
過敏性腸症候群の症状には、便秘や下痢のほかに腹部の膨満感(ガス)、下腹部の痛みなどが伴うことが多いです。

過敏性腸症候群の症状

  • 便秘
  • 下痢
  • 腹部膨満感(ガス)
  • 下腹部痛

このように、過敏性腸症候群の症状は多岐にわたるため、特定のプロバイオティクスが全ての症状を改善させるというわけではありません。

例えば、過敏性腸症候群の患者で特に便秘が主症状である場合、出芽酵母( S. cerevisiae)が有効であることがわかっています。しかし、下腹部痛には出芽酵母は効果を発揮しません (Robin Spiller, 2016, http://bit.ly/2XijCCX)

従って、過敏性腸症候群の患者は、各々の症状でもっとも強く表れている症状にフォーカスしてプロバイオティクスを摂取することが必要です。

過敏性腸症候群におすすめのプロバイオティクスサプリメント

Renew Life, 究極の腸内フローラプロバイオティクス, 30カプセル(商品リンク)
消化器系を自然な形で健康に
リニューライフ(Renew Life)は最高品質の消化サプリメントのパイオニアとして、皆様が身体の内側から健康になれるようサポートしてきました。
消化器系のバランスを回復を助けるエキストラケア・プロバイオティックス
消化器系のバランスを回復し、免疫の健康をサポートするために厳選された10種の菌株を含む効力の高い処方です。
腸に効く!
腸は消化器系のエンジンとして中心的な役割をします。定期的に摂取すると、ビフィズス菌と乳酸菌により消化器系と免疫系のバランスが促進されます。
強力で効果的
消化管の中には100兆個の細菌があります。このシステムをいつまでもよい状態で保つために、本サプリメントによって人体に良い細菌を摂取することができます。
複数の細菌を利用するメリット
腸内細菌のバランスを良好に保つことが大切です。しかし、ストレスや老化、ダイエットなどで腸内細菌のバランスが崩れてしまいます。本サプリメントは、科学的研究を基に厳選した複数の種類の菌株を用いて、消化器官のバランスと調和をサポートします。
特定部分への供給
1日1回摂取する遅延型放出カプセルなので、より多くの善玉菌が腸管に確実に届きます。

Jarrow Formulas, 理想的な腸内環境をサポート、30カプセル(商品リンク)
本サプリメントは、ヒト由来のプロバイオティクス菌株であるラクトバチルス・プランタルム299vを含みます。この菌株は胃酸と胆汁酸塩に強いことがわかっています。ラクトバチルス・プランタルム299vは、腸の健康と機能に役立つことが実験によって立証されています。

ダイエット
腸内細菌のバランスを整えることが、ダイエットにつながるということが、最近の研究によって明らかになっています (Cardinelli CS, 2015, http://bit.ly/2OiLkeD)。

プロバイオティクスの中には、腸管において吸収される脂質の量を制限し、腸内細菌のバランスを整え、ダイエットと腹回りの体脂肪燃焼に効果があると言われています(Hamad EM, 2009, http://bit.ly/2CMnKS6)。

特に以下のプロバイオティクスは、体脂肪の燃焼に効果があることがわかっています (Mekkes MC, 2014, http://bit.ly/2rMTape)

体脂肪の燃焼に効果があるプロバイオティクス

  • ガセリ菌(Lactobacillus gasseri)
  • ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus rhamnosus)
  • ビフィズス菌 (Bifidobacterium lactis)

ダイエット(減量)に効果的なプロバイオティックスサプリメント

Garden of Life, ロープロバイオティクス、アルティメットケア、ベジキャップ30錠
1.1日1回服用 – 小さく、飲み込みやすいカプセル
2.自然界に見られるような、植物相の多様性を促進する34のロープロバイオティック株
3.臨床的に研究された補充混合物は、失われた良い細菌を回復させます
4.ガス、鼓脹、便秘、下痢の症状を緩和するのに役立ちます
5.消化補助のため、プロテイン消化酵素を配合してあります

脳みその健康に効果的なプロバイオティックス

脳みそと腸内環境には、強い相関関係にあることがわかっています(脳腸相関)。
腸内細菌により繊維が消化された後、短鎖脂肪酸へと変換されます。この短鎖脂肪酸は腸管の健康に有益なだけでなく、脳や神経系にとっても有益な栄養素となります。
プロバイオティクスの中には、不安症、うつ症状、自閉症、健忘症、強迫性障害(obsessive-compulsive disorder )、慢性疲労症候群などの症状に有効であることが報告されています (Wang H, 2016, http://bit.ly/2Kq1di4)。
これらの症状改善に有効と思われるプロバイオティクスは以下の通りです。
  • ビフィズス菌(Bifidobacterium longum, Bifidobacterium breve, Bifidobacterium infantis)
  • 乳酸菌(Lactobacillus helveticus, Lactobacillus rhamnosus)

また、特にうつ症状の効果的と思われるプロバイオティクスは以下の通りです。

うつ症状の改善に効果的なプロバイオティクス

  •  アシドフィルス菌(L. acidophilus)
  • ラクトバチルス・カゼイ(L. casei、乳酸菌の一種)
  • ビフィズス菌(B. bifidum)

脳みその健康におすすめのプロバイオティクスサプリメント

Garden of Life, ドクター・フォーミュレーテッド・プロバイオティックス、ムード ・プラス、 60錠(商品リンク)
アメリカの脳の健康の専門家、神経科医らによる配合です。腸脳相関が提唱されています。 パールムッター博士は、臨床的に研究されたプロバイオティクス及びオーガニックのアシュワガンダとブルーベリーを配合して、精神的安定をサポートする独特なフォーミュラを作りました。
幸福感
気分をサポートすることが臨床的に示されている量のL.ヘルヴェティクスROO42とB.ロンガムR0175を含有しています。
ストレス対策
オーガニックのアシュワガンダとアラスカブルーベリーを350 mg含有しています。

Hyperbiotics, プロ-15
他のプロバイオティクス・サプリメントより15倍以上の生存率が保証されたプロ-15は、生きたまま腸管まで到達します。

心臓の健康に効果的なプロバイオティックス

プロバイオティクスは、心臓の健康に有益なものもあります(悪玉コレステロール(LDL)の減らし、善玉コレステロール(HDL)を増やす作用)。
また、血中コレステロールレベルを低減させるプロバイオティクスも特定されています。以下に示すプロバイオティクスが、その代表的なものになります。
血中コレステロールレベル低減に効果的なプロバイオティクス
  • アシドフィルス菌(Lactobacillus acidophilus)
  •  ビフィズス菌(Bifidobacterium longum)
  • ラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri、乳酸菌の一種)

高血圧に効果的なプロバイオティックス

プロバイオティクスを摂取することで、血圧の低減効果が認められています

あるリサーチによれば、1日に100億CFU以上の高用量のプロバイオティクスを8週間以上摂取することで、高血圧の改善に劇的な効果があったと報告されています(Khalesi S, 2014, http://bit.ly/2q9vxa4)。

高血圧におすすめのプロバイオティクスサプリメント

InnovixLabs, マルチ菌株プロバイオティック60錠(商品リンク)
本サプリメントには、31種類のプロバイオティクスが含まれています。それらのプロバイオティクスは、2つのグループに分類できます。それらは乳酸菌群とビフィズス菌群です。これらのプロバイオティクスは、腸内フローラを健康な状態に保ち免疫力の強化、さらに心臓の健康をサポートします。

 

Life Extension,腸内フローラサポート&心臓の健康, 60カプセル(商品リンク)
本サプリメントには、ラクトバチルス・ロイテリ(Lactobacillus reuteri)が含まれています。このプロバイオティクスは、血中コレステロールレベルを低減させる働きがあることが、臨床試験によって実証されています。さらに、抗炎症作用、抗血栓作用、悪玉コレステロールの低減作用などがあることもわかっています。

免疫力の強化に効果的なプロバイオティックス

プロバイオティクスを摂取することで腸内環境が整い、それに伴いアレルギーや感染症、がん(癌)などに対する抵抗力(免疫力)が強化されることがわかっています (Reid G, 2003, http://bit.ly/2NVuP9v)。

特に以下のプロバイオティクスが免疫力の強化に効果があることがわかっています。

免疫力の強化に効果的なプロバイオティクス

  • ラクトバチルス・ラムノサス(Lactobacillus GG)
  • 乳酸菌(Lactobacillus crispatus、Lactobacillus gasseri)
  • ビフィズス菌(Bifidobacterium bifidum、Bifidobacterium longum)
また、これらのプロバイオティクスは、体内の炎症を改善させる働きも持っています。
あるリサーチによると、プロバイオティクスのサプリメントを摂取したところ、炎症マーカーが低減(抗炎症マーカーが増加)し、さらに腸内細菌のバランスがより理想的な状態に変化していました (Spaiser SJ, 2015, http://bit.ly/2KtR6sD)。

免疫力の強化におすすめのプロバイオティクスサプリメント

Culturelle, 健康とウェルネスのためのプロバイオティクス, 30粒(商品リンク)
消化管の健康は、体全体の健康に影響します。しかし、様々な原因により体の中の善玉菌の バランスが崩れてしまうことがあります。そのため、 免疫力が低下してしまう可能性があります。本サプリメントには 150億個の活性化されたLGG乳酸菌が配合されています。LGG乳酸菌は プロバイオティクスの中で最も多く研究されている善玉菌です。以下のような作用をもたらします。

 

  • 腸内細菌のバランスを改善
  • 免疫システムをサポートし、体全体の 健康を促進

プロバイオティックスは健康全般にとって有益

ここまでは、特定の症状に効果が高いプロバイオティクスについて解説してきましたが、一般的にプロバイオティクスは健康全般にとって大変有益です。
もちろん、生活習慣が整っていることがそのベースになっています。
生活習慣とは以下の3つの柱のことです。
  1. 食習慣
  2. 運動習慣
  3. 睡眠習慣

これらの生活習慣が整っていなければ、プロバイオティクスを摂取したところでその効果は限定的です。

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参考文献

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  2. Liu LW: Chronic constipation: current treatment options. 2011 Oct;25 Suppl B:22B-28B (http://bit.ly/34ODU9G).
  3. Allen SJMartinez EGGregorio GVDans LF: Probiotics for treating acute infectious diarrhoea. 2010 Nov 10;(11) (http://bit.ly/374qNTt).
  4. Sazawal SHiremath GDhingra UMalik PDeb SBlack RE: Efficacy of probiotics in prevention of acute diarrhoea: a meta-analysis of masked, randomised, placebo-controlled trials. 2006 Jun;6(6):374-82 (http://bit.ly/2QeaKwy).
  5. Johnston BCSupina ALOspina MVohra S: Probiotics for the prevention of pediatric antibiotic-associated diarrhea. 2007 Apr 18;(2) (http://bit.ly/33OxRl8).
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  10. Wang HLee ISBraun CEnck P:Effect of Probiotics on Central Nervous System Functions in Animals and Humans: A Systematic Review. 2016 Oct 30;22(4):589-605 (http://bit.ly/2Kq1di4).
  11. Khalesi SSun JBuys NJayasinghe R: Effect of probiotics on blood pressure: a systematic review and meta-analysis of randomized, controlled trials. 2014 Oct;64(4):897-903 (http://bit.ly/2q9vxa4).
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