プロテインを飲むベストのタイミングについて【筋トレ】

プロテインを摂るタイミングによって、その効果には差が生じます。
プロテイン(タンパク質)は、筋肉の主要な構成成分なので、筋トレによって破壊された筋肉細胞の修復には欠かせない材料となります。

筋トレの効果を最大限に引き出すために、そして高価なプロテインを無駄にしないためにも、プロテインを摂取するタイミングには十分配慮する必要があります。

プロテインの効果を最大限に引き出すためのタイミングには、以下の5つがあります。

  1. 筋トレ直後のタイミング
  2. 朝起きてすぐのタイミング
  3. 食事と食事の間(間食)
  4. 寝る前のタイミング
  5. 就寝中

本記事を読むことによって、絶対に逃してはならないプロテインを飲むタイミングについて知ることができます。
せっかくハードにトレーニングをしても、プロテインを飲むタイミングを間違ったらその効果も半減してしまいます。

それでは、それぞれについて解説していきます。

筋トレ直後のタイミング

プロテインを飲むタイミングで絶対にはずしてはならないのが、筋トレ直後です。
どんなに遅くてもトレーニングから1時間以内に摂るようにします。

プロテインシェーカーにプロテインパウダーをあらかじめ入れて置き、それを持ってジムへ行くようにします。
そして、筋トレが終わったらすぐに水に溶かして摂取するようにしましょう。

このとき摂取するプロテインはホエイプロテインをおすすめします。
なぜなら、筋トレ直後はより迅速なタンパク質補給が必要なので、素早く消化・吸収されるホエイプロテインは最適だからです。

プロテインの摂取量は40g前後で十分です(20gから40g)。
個々の体格、運動量、胃腸の状態によって増減させると良いでしょう。

また、筋トレ直後はアミノ酸を摂取するのもありです。
アミノ酸はタンパク質が分解された形なので、消化・分解する手間が必要ありません。

口に入れた瞬間から血中に溶けだして吸収されますので、筋トレ直後はプロテインではなくアミノ酸を摂取しても良いでしょう。

アミノ酸は総合アミノ酸でも良いですし、BCAA(分岐鎖アミノ酸)でも良いでしょう。

BCAA(分岐鎖アミノ酸)
BCAAはBranched Chain Amino Acids、日本語だと「分岐鎖アミノ酸」となります。BCAAは必須アミノ酸であり、身体の中で生成できないので、外から摂取して補うしかありません。ちなみに、BCAAはロイシン、イソロイシン、バリンの総称です。
筋肉の主成分はタンパク質(アミノ酸)ですが、その35%がBCAAによって構成されています。また、BCAAは筋トレによって大量に消耗されるため、特に筋トレ直後はその必要性がもっとも高くなっていると言えます。
  • 筋トレ直後は絶対に逃してはならないプロテイン摂取のタイミング
  • 筋トレ直後に20gから40gのホエイプロテインを飲むようにする
  • ホエイプロテインの代替としてアミノ酸を飲むのもあり

Scivation, Xtend, The Original, Lemon-Lime Squeeze, 14.8 oz (420 g)(商品リンク)
より速い回復が、より良い結果への鍵。10年以上にわたって、エクステンドは筋肉を回復する世界最高の製品をお届けしてきました。筋力の回復と増強をサポートすることが臨床的に証明されている分岐鎖アミノ酸(BCAA)7グラムで強化されたエクステンド・オリジナルには、 補給、修復、回復を助ける水和電解質やその他のパフォーマンス成分も含まれています。

朝起きてすぐのタイミング

前日の晩ご飯を午後7時に摂ったとして、翌朝起きるのが朝7時だとします。
その場合、12時間(なんと一日の半分!)も身体には何も栄養が供給されていない状態です。

つまり、朝起きてすぐのタイミングは、身体は迅速な栄養補給を必要としています。
もちろん、バランスの取れた朝食をしっかりと食べることが大切ですが、その前にプロテインを少し摂るのも良いアイデアです。

朝起きてすぐのタイミングにプロテインを摂り、その後朝食をしっかり食べるようにします。
従って、このタイミングでのプロテイン摂取量は、10gから20g程度あれば十分です。

また、迅速な消化・吸収のために、このタイミングでもホエイプロテインがおすすめです。

食事と食事の間(食間)

1日に朝昼晩の3食を摂る場合、食事と食事の間隔が空いてしまう場合があります。
例えば、昼食を午後12時に摂り、晩ご飯を午後7時に摂った場合を考えてみましょう。

この場合、7時間も栄養がまったく供給されていない状態です。
従って、午後3時から4時くらいのタイミングでプ1回ロテインを摂ることをおすすめします。

身体はある一定の間、栄養が供給されないとカタボリック状態に陥ってしまいます。
せっかくの筋トレを無駄にしないためにも、カタボリック状態は避けなければなりません。

カタボリック状態
カタボリックは英語で”Catabolic”と書きます。直訳すると”分解”という意味になります。身体に十分な栄養がない場合、体内の脂肪やタンパク質を分解することでエネルギー源にします。脂肪よりもタンパク質の方がカタボリック状態になりやすい傾向があるので、カタボリック状態が続くと筋肉が分解されていってしまいます。

食間に1回プロテインを摂るだけで、身体がカタボリック状態になるのを防いでくれます。

寝る前のタイミング

筋トレは筋肉細胞を破壊する行為(カタボリック)です。
そして壊れた筋肉細胞を修復・合成(アナボリック)されるのが、休息しているときになります。

特に筋トレによって破壊された筋線維は寝ている間に修復され強く、太くなります。

筋トレ=筋細胞の破壊
就寝=筋細胞の修復
つまり、筋肉は寝ている間に大きくなります。筋肉細胞の修復に必要な材料がタンパク質です。
従って、寝ている間に材料不足(タンパク質不足 )だと筋肉の修復が効果的に行われません。

従って、寝る直前にプロテインを摂るのは、理にかなっていると言えます。
就寝前に筋肉の修復に必要なタンパク質を摂ることで、より効果的・効率的に筋肉を強く・太くすることができます。

ただ、就寝前のタイミングで摂るプロテインの種類には、注意が必要です。
このタイミングで必要なプロテインは、いわゆる”タイムドリリース”というタイプのプロテインパウダーです。

タイムドリリース型のプロテイン
タイムドリリースは英語で”Timed release”と書きます。つまり、「時間をかけてじわじわと溶け出す」という意味。
ホエイプロテインの場合、摂取した途端に消化・吸収が始まります。従って、ホエイはタイムドリリース型のプロテインではありません。
タイムドリリース型のプロテインには、カゼインプロテインやソイプロテインがあります。これらのプロテインは消化・吸収に時間がかかるため、じわじわと時間をかけて身体に吸収されて行きます。血中のアミノ酸濃度を長時間一定に保ちたい場合には最適なプロテインとなります。

カゼインプロテインやソイプロテインなどのタイムドリリース型のプロテインを寝る前に摂ることで、就寝中に少しずつアミノ酸が供給されます。

従って、これらのプロテインは寝る前のタイミングで摂るプロテインとしては最適なものと言えます。

また、身体の中で分泌されるホルモンの一つに成長ホルモンがありますが、このホルモンは夜寝ている間に分泌量が上がります。

成長ホルモンの役割の一つが、タンパク質の合成を高めること。
つまり、成長ホルモン+プロテインで筋肉の合成効率は最高に高まるというわけです。

Optimum Nutrition, ゴールド・スタンダード, 100% カゼイン(907g)
タンパク質は、運動前や筋肉の回復を促進する運動直後にとり、素早い吸収が理想とされていますが、数時間のあいだ食べ物をとることのない就寝前など、消化・吸収が遅くてもより多くのメリットをもたらす場合があります。カゼインプロテインは酸に対する感受性が良く、胃の中で濃縮されやすい物質です。他社のタンパク質製品と比較してGold Standard 100% Caseinは、より多くの時間をかけてアミノ酸へと分解します。また本製品は人工香料、甘味料、合成着色料を一切使用せず、徐放性に優れたカゼインミセルからとられたタンパク質のみを使用しています。

Now Foods, スポーツ、大豆たんぱく質分離、天然に無風味、2 lbs (907 g)
NOW非遺伝子組み換え大豆プロテインアイソレートは良質な完全タンパク質の優れた供給源で、優れたアミノ酸プロファイルを持ちます。大豆プロテインなどの大豆製品には、天然に存在する植物エストロゲン、ゲニステイン(Genistein)とダイゼイン(Daidzein)などの有益なタンパク質が含まれます。高品質なNOW大豆プロテインアイソレートで良い健康の基礎がしっかりと築けます。

就寝中

プロテインをシェーカーに溶かしすぐに飲める状態にして冷蔵庫に入れておきます。
そして、就寝してから3時間後に目覚まし時計をセットしておきます(午前12時ならその3時間後の午前3時に目覚ましをセット)。

このようにして、就寝してから夜中に一度起きてプロテインを摂るのもありです。

特に体重を増やしたい(太りたい)トレーニー、またバルクアップ期のコンテストビルダー(減量期もこの方法は使えます)には、試してもらいたい方法です。

ここまでしてプロテインを摂るのは、少々クレイジーに聞こえるかもしれません。
しかし、本気で筋肉を増やしたい(バルクアップしたい)なら、考えられる最善を尽くすべきです。

モデルケース

それでは、1日の内でプロテインを摂取するタイミングのモデルケースをご紹介します。

  1. 午前7時:朝起きてすぐのタイミングでホエイプロテインを摂取(10g~20g)
  2. 午後3時:昼食と夕食の間の間食としてホエイプロテインを摂取(20g~30g)
  3. 午後8時:筋トレ直後にホエイプロテインを摂取(BCAAに置き換えても可)(40g)
  4. 午後11時:寝る前にカゼインまたはソイプロテインを摂取(20g~30g)
  5. 午前2時~3時:就寝中にカゼイン(またはソイ)プロテインを摂取(20g~30g)

サラリーマンの方で午前9時から午後5時~6時までが就業時間。
その後、午後6時半から1時間~1時間30分程度の筋トレを行い、午後11時に就寝すると仮定してあります。

上記のルーティンを全て実行した場合、プロテインだけで1日100gから150gの摂取量になります。
摂取量、摂取のタイミングは個々のニーズや生活スタイルに合わせて増減させてください。

まとめ

最後にプロテインを摂取するタイミングの優先順位についてお話します。

もっとも大切なのは、何といっても筋トレ直後のタイミングです。
この時間はゴールデンタイムと言われ、タンパク質がもっとも必要なタイミングであり、なおかつもっとも吸収されやすいタイミングでもあります。

このタイミングは絶対に逃さないようにしてください。

次に大切なのは、「朝起きてすぐのタイミング」と「夜寝る前のタイミング」です。
この2つは同じくらい重要です。

3番目は「食間のタイミング」で、最後が「就寝中のタイミング」になります。

もし、1日2回プロテインを飲むと決めたら、筋トレ直後と朝起きてすぐのタイミングを選ぶと良いでしょう。
3回ならそれに夜寝る前のタイミングを加えます。

プロテイン摂取タイミングの優先順位
1.筋トレ直後のタイミング
2.朝起きてすぐのタイミング&夜寝る前のタイミング
3.食事と食事の間
4.就寝中のタイミング

関連記事

関連記事

筋トレの効果を最大限に引き出すためには、プロテインやビタミン・ミネラルなどの栄養バランスは大切です。 特にプロテイン(タンパク質)は、筋肉の主要な構成成分です。 トレーニング後の回復期には必須の栄養素となります。 プロテインを[…]

関連記事

プロテインは全てiHerb(アイハーブ)で購入しています。 一昔前まではザバス、健体(健康体力研究所)、DNS、ファイラボなど国産のプロテインを買って飲んでいましたが、ここ数年は100%アイハーブです。 つまり、外国産のプロテイン […]

プロテインパウダー
関連記事

筋トレ愛好家であれば、毎日のプロテインドリンクは欠かせないものですね。 しかし、どんなにタンパク質の必要量を満たしていても、それが吸収されていなかったら、はっきり言って無駄です。 無駄どころか、健康にとっては有害である可能性さえあり[…]

ホエイプロテインの吸収率を上げる方法
関連記事

ソイプロテイン(大豆プロテイン)とホエイプロテイン、みなさんはどちらを飲んでいますか? もしかしたら、これからプロテインを飲もうと考えている人の中には、どちらのプロテインを飲めば良いのか迷っているかもしれません。 ソイプロテインとホ[…]

ソイプロテインとホエイプロテインのメリット
関連記事

筋トレにプロテインは必須のサプリメントです。しかし、巷にはたくさんの種類のプロテインが出回っており、どれを選んだらよいかわからないというトレーニーも多いと思います。 本記事ではソイプロテイン(大豆プロテイン)にスポットを当てて解説して[…]

関連記事

ピープロテインとはエンドウ豆から作られたプロテインパウンダーのことです。植物性タンパク質なのでビーガン(菜食主義者)にとっても安心して飲めるプロテインです。 また、アレルギーでプロテインを飲めないという人は、ピープロテインを試してみる[…]

 

ボディビル歴33年。国内外のボディビル大会で優勝・入賞経験多数。自らの肉体を実験台にして、ウエイトトレーニングや食事(サプリメント)を実践。医学博士号(スポーツ医学)所持。プロフィール詳細。

記事はいかがでしたか?

こちらには記事を読んでいただいた方にもっとも適した広告が表示されます。

最新情報をチェックしよう!