- 2019年7月13日
- 2020年6月18日
癌(がん)と慢性炎症
炎症とは? 炎症は人間が元来備えている本能的(原始的)な反応です。つまり、健康な人ならば持ち合わせている防御反応です。炎症反応のお陰で、私たちの身体はウイルスやバクテリアなどの外敵から守られています。また、損傷した細胞や化学物質を排除してくれています。 従って、炎症反応によって生成される炎症物質は怪 […]
炎症とは? 炎症は人間が元来備えている本能的(原始的)な反応です。つまり、健康な人ならば持ち合わせている防御反応です。炎症反応のお陰で、私たちの身体はウイルスやバクテリアなどの外敵から守られています。また、損傷した細胞や化学物質を排除してくれています。 従って、炎症反応によって生成される炎症物質は怪 […]
低体温はがん細胞の増殖を促す可能性 低体温は免疫力の低下を引き起こし、がん細胞の増殖を促すと言われています(Proceedings of the National Academy of Sciences (PNAS))。 低体温になると人間の身体は『サバイバルモード』へと変換されます(交感神経優位の […]
脊柱管狭窄症は、1954年にVerbiestによって初めて報告されました (Verbiest H, 1954)。脊柱管の狭窄により神経や周辺組織の圧迫によって引き起こされる症状のことです。 脊柱管狭窄症でもっとも多い原因は、変性によるものです。従って、必然的に患者は中年(40歳代以上)以降の年齢が多 […]
シンスプリントは脛骨過労性骨膜炎(Medial tibial stress syndrome)とも呼ばれています。 「脛骨過労性骨膜炎」という疾患名は、1982年にMubarakによって命名されました。当時はアスリートに特有の骨膜炎と考えられていました (Mubarak SJ, 1982)。 それ以 […]
ジャンパー膝は、膝蓋靭帯炎(または膝蓋腱炎)とも呼ばれています(膝蓋靭帯は膝蓋骨から脛骨粗面に下行している靭帯(図1))。 しかし、実際は膝蓋靭帯には炎症反応が認められないことが多く、腱症(膝蓋靭帯の変性)に近い状態と考えられています。 図1 膝蓋靭帯 起始は膝蓋骨尖、停止は脛骨粗面にある &nbs […]
インターセクション症候群は腱交叉症候群(けんこうさしょうこうぐん)とも呼ばれています。 インターセクション症候群は、1842年にVelpeauによって初めて提唱されました。手首の屈曲/伸展を反復することで発症します。 発症率は0.2%から0.37%(1. Descatha A, 2008, http […]
股関節インピンジメント症候群では、大腿骨近位部(大腿骨頭~大腿骨頚)と寛骨臼が衝突(インピンジメント)することにより股関節の可動域制限が起こっています。 インピンジメントの反復により、関節唇や関節軟骨の損傷や変性が起こることがあります。このようなケースでは、変形性股関節症に至ることもあります。 症状 […]
ド・ケルバン腱鞘炎は、スイス人外科医(Fritz de Quervain)により1895年に命名されました。狭窄性腱鞘炎とも呼ばれ、腱鞘炎の一種です。母指の付け根に鋭い痛みが現れます。 手首をひねったり(回内または回外)、物を掴んだりすると痛みが増悪します。 この疾患は30歳代から50歳代の女性に多 […]
腰椎には5つの椎骨(L1~L5)があります。それぞれの椎骨の間には椎間板があり、衝撃吸収の役割を持っています。 椎間板は線維輪と髄核の2つの構造によって構成されています(図1)。髄核はジェル状の構造で周囲を線維輪によって覆われています。 図1 椎間板の構造 髄核の周りを線維輪が取り囲んでいる &nb […]
2つの隣り合った椎骨は、椎間板と椎間関節によって支えられています。椎間関節は椎骨後部の左右に1つずつあり、滑膜性関節に分類されます(図1)。 図1 椎間関節 腰椎の椎間関節はほぼ矢状面に平行となっているため、腰椎の矢状面での運動(屈曲/伸展)で椎間関節には剪断力、横断面での運動(回旋) […]